愛媛県東温市 山之内の神社「雨滝龍神社」「稲荷五社神社」「五十八社大明神」
今日は重信の山之内地区の神社をご紹介します。
山之内はここらへんです。
まずは、この看板には載っていない、雨滝龍神社に行きましょう。
場所はここ。
結構山の中にあります。
もとは明神ケ森の山上でお祀りされていた雨乞いの神社です。
文明四年(1472)に現在の地に遷されました。
今では誰も住んでいない山の中ですが、かつては集落があったのでしょう。
山への入口はここです。
目印は黒滝橋です。
ここを進んでいきます。
道は比較的平坦なダートから始まり、徐々に石がゴロゴロする感じになっていきますが、四駆なら余裕です。
この日は山ツツジが咲いていました。
さて、到着です。
神社は植林された杉木立の中に存在します。
木立のしじまにキツツキが木をつつく音や鳥のさえずりが響きます。
拝殿で参拝している時、山桜の花びらがひらひらと舞い落ちてきました。
心が落ち着く空間です。
藤之内の渡部さんの寄付です。
藤之内というのは、大字山之内の字藤之内で、ここらへんの地名でしょう。
車で山道を走ってくると神社の前に到りますが、歩いて参拝する為の参道が神社の正面から下に向かってのびています。
その参道に鳥居が崩れたまま放置してありました。
立派な神社です。
かつてはここの集落に人々が暮らし、雨乞いの信仰を集めて大事にされていた雨滝龍神社。
今は人が居なくなり、鳥居は無残に放置されたままになっています。
寂しさや哀しさを憶えると共に、そんな土地や寺社に不思議と心惹かれます。
ところで、この参道はずっと続いているようなのですが、下っていくとどこに至るのでしょう。
鳥居は放置されていますが、参道は下刈りされて管理されているようです。
奥黒滝から前黒滝までおよそ500m足らず、参道はつながっているようです。
続いては、稲荷五社神社に参りましょう。
場所はここ。
この神社は山のふもとに存在します。
県道から脇道に入って少し行くと・・・
入口が見えてきました。
道から斜めに上る感じで参道石段が続いています。
入口から社殿まで、だいたい100mちょっとくらいでしょうか。
その参道の半分くらいは石段です。
参道や石段の両端は結構切り立った斜面になっていて少し危険です。
そして参道をはさむように川が流れているので、せせらぎの音が耳に心地好いです。
危ない箇所にはガードレールが設置してあります。
そして石段が見えてきました。
まだ社殿は見えません。
この参道の両端は結構切り立った斜面です。
落ちたら危ない・・・
それでは参道石段をのぼりましょう。
石段は結構長いです。
ようやく鳥居が見えてきました。
拝殿を参拝して境内を散策してみます。
右の建物は物置みたいな感じでした。
ちょっと放置されているような。
こちらは本殿です。
拝殿も本殿も立派です。
境内の反対側に回ってみましょう。
左の建物は社務所で、拝殿と廻廊でつながっています。
その向こうには炊事場がありました。
社務所の隣は神庫です。
この神社は社務所もあるし神庫もあるし、廻廊に炊事場、そして何と言っても大きくて立派な拝殿と本殿があります。
信仰を集めてきた立派な神社なんでしょう。
でも、なんだか放置されて少し寂れているような印象も受けました。
この神社には他にも県下有数のアカガシとスダジイの大木があるそうです。
たしかに足元には椎の実が落ちていました。
こちらが境内右奥にあるスダジイの大木です。
そして境内の左側、社務所の前にご神木のアカガシが屹立しています。
十分散策させていただいたので帰路に着きます。
帰り道はこんな感じ。
この日は紅葉がきれいでした。
さて、最後にもうひとつご紹介するのは、五十八社大明神。
場所はここ。
県道152号線から麓橋を渡り、麓川に沿って麓地区を目指して進みます。
この日は紅葉が綺麗でした。
麓地区に到り、林道麓線の標識を右折します。
すると五十八社大明神の銀杏の木が迎えてくれます。
五十八社ということは、五十八柱の神様がお祀りされているのでしょうか。
それにしては境内も社殿もこじんまりとしています。
社殿は拝殿と本殿が一体となった形式です。
屋根は茅葺にトタンが葺いてあります。
ですが、その茅葺が崩れ落ちて放置されています。
寄進者の額が掲げてありました。
名前は加藤さんばかりです。
昭和二年の最高額は三円。
明治二十九年の最高額は五十銭。
明治二十四年の最高額は四十銭です。
年々物価が上昇していっているのがわかります。
神社は少し寂れているというか荒れているというか・・・
麓地区自体が過疎化しているという印象を受けました。
それでも、ちゃんとお酒と盛塩がお供えしてあったんですよね。
以上、重信山之内の神社でした。