愛媛県伊予市 伊豫神社
今日は伊豫神社をご紹介します。
実は伊豫神社はふたつ存在します。
松前町の方は予の字を使用していることが多いようですが、拝殿の扁額は豫の字なので、絶対的な決まりがあるわけではありません。
それはさておき、今日は伊予市の方の伊豫神社です。
場所はここ。
この伊豫神社のまわりは道が狭いので注意が必要です。
神社の東側の道を南に行くと駐車場があります。
神社の入口は反対の西側になります。
では参拝しましょう。
鳥居をくぐるその前に、御勅使橋を見に行きます。
その昔、社殿は北向きに建っていて、神社前に流れるこの川は宮川と呼ばれていました。
勅使は勅使橋を渡って参拝していたんでしょうね。
画像の橋は後世に作り直されたものです。
今は南向きの社殿になり、鳥居も西に位置するようになりました。
では、鳥居を。
境内はこんな感じです。
そんなに広くはありません。
それにちょっと形というか配置が変わっています。
いくつかの神社を合祀(今風に言えば合併)しているからかも知れません。
では、まず主祭神を参拝しましょう。
愛比売命(えひめのみこと)というのはこの伊予の国の大元の女神さまですよ。
先ほども書きましたが、ここはいくつかの神社が合併されています。
その中でも特にご紹介したかったのが時雨神社です。
この社こそ、前回ご紹介した行道山の上でお祀りされていた神社なのです。
古くから伊予郡24ヶ村の祈雨社として信仰を集め、祈ると必ず雨が降ったそうです。
それだけ霊験があらたかなので、1811年に正一位の神階が授けられました。
そして1911年にこの伊豫神社に合祀されて今に至っています。
名前が変わったのは神仏分離のせいでしょうか?
いずれにせよ、なんかロマンを感じますね。
立派なお社になっています。
それだけ大切な神様として扱われているのでしょう。
ちなみに、この地から行道山を見上げるとすぐ間近に感じます。
さて、もうひとつご紹介したかったのが弥光井神社です。
この石碑にある郷の下池というのは神社のすぐ南にあります。
場所はここ。
ここらへんは雨の少ない土地で、おまけに高い山もないから大きな川もありません。
そのため水の湧き出ているところは大変貴重なものでした。
そんな湧水の地に神社が建てられて大切にされたのもむべなるかな。
それが弥光井神社です。
1651年に郷の下池が築造されたので伊豫神社に合祀されました。
今でも郷の下池のほとりには神社跡があります。
ちなみにこの郷の下池はこんな感じ。
明神ヶ森が見えますね。
鴨もいます。
見晴らしもまあまあ。
興居島が見えます。
このように、伊豫神社には雨乞いの神社と湧水の神社の両方がお祀りされています。
水不足に苦しんできたこの地の歴史や願いがこの神社に息づいているように感じませんか。
他にも磐境(いわさか)があります。
以上、伊豫神社のご紹介でした。
長い記事になりましたが、最後までご覧くださりありがとうございました。