愛媛県伊予郡松前町 伊予神社
場所はここ。
伊予神社はふたつ存在します。
上のgooglemapの下の方に伊豫神社が載っているのがおわかりになりますか。
このふたつの神社は直線距離にしておよそ1kmしか離れていません。
同じ名前の神社が近くに二つあるというのはそう珍しいことでもないと思います。
しかし、この伊豫神社に限っては少々事情が複雑になります。
というのも、『延喜式神名帳』に伊豫神社の名が記載されているからです。
『延喜式神名帳』って?
それは平安時代に編纂された神社の一覧です。
これに載っているということは、平安時代以前から存在する歴史と由緒のある神社だと証明されたことになります。
そこで、どちらの伊豫神社が『延喜式神名帳』に記載された縁起式内社なのかと論争があるわけです。
とりあえず神社を見ていきましょう。
門前はこんな感じです。
入口付近には説明の立札があります。
鳥居と参道です。
では参拝していきましょう。
伊予神社の拝殿です。
この拝殿横にはご神木があります。
楠です。
では拝殿を参拝します。
せっかくの扁額なのに、梁が渡してあって隠れています。
もったいない。
後から鈴を付けたみたいですね。
こういうのはセンスがないなぁと大変残念に思います。
拝殿の中はこんな感じです。
ここらへんの地方は神社に絵馬が少ないような気がします。
でも、彫刻はとてもいいです。
幣殿と本殿はこんな感じです。
とても立派なものです。
なぜ神社に五輪塔が?
というのも、かつては別当寺というものが神社と共にありました。
この神社の別当寺(今の晴光院)の寺域にあたる区画に五輪塔が残っています。
貴顕の尊霊を祀る「入らずの森」と恐れられていたということは、この立派な五輪塔はお墓です。
そんな古いお墓の五輪塔を撮影するのはちょっと失礼にあたるかと畏れ、今回撮影はスルーしました。
どうぞ参拝されてご確認ください。
こうして見ると、この松前の伊予神社の方が縁起式内社に相応しいような気もしますが、伊予市の伊豫神社もかつては広大な敷地を誇っていたといいますし、周辺は神戸(かんべ:神社が税を徴収する領地)であったと伝わっていますし、勅使橋もありますので、どちらが式内社なのか判断は難しいですよね。
最後は、神社の前から望む行道山です。